
ユネスコ世界遺産指定第1号!(1969)
本日は有名なアブ・シンベル神殿へ行きます。
アスワン~アブシンベル間は、ちょっと特殊な「コンボイ」という移動方法が採用されています。
早朝にアスワン入港
クルーズ船は夜もナイル川を移動していましたが、早朝にアスワンに入港。
元日の初日の出はアスワンで見ました。
昨日とは打って変わって、静かなデッキ。
浅いプールはありますが、真冬のため旅行中、誰も入っていませんでした。
昔から交易の中心として栄えてきた町です。
近辺のヌビア地方では金が採掘されるため、金や、アフリカから運ばれる香油、象牙、黒檀
などが集まり、売り買いされていました。
またアスワンでとれる花崗岩はファラオの巨大建築には欠かせない材料として船で輸送するため、港町として栄えました。
小舟にのってフィラエ島のイシス神殿(フィラエ神殿)に移動です。

船の上は河に冷やされた風がモロに身体に当たるので、この旅行で一番寒かったです。
エジプト世界遺産⑦ イシス神殿
孤島にある神殿なので、訪れる人が比較的少なく、ほかの歴史的な建築物よりも
保存状態は良いとのこと。
保護の神イシスは女神なので、女性の装飾が多く施された建物です。
この項の最初の写真の右奥にも写っていましたが、神々の肖像が時々、人為的にえぐり取られている箇所があります。
エジプト教ではない、異教徒がエジプトの信仰を辞めさせるために神殿を破壊していったそうです。
上記の柱などには十字架が彫ってありました。
先日の遺跡の煤(スス)の件も併せて、本当にひどい…。
世界を旅していると、たまに宗教の強引さを目の当たりにすることがありますね。
フィラエ神殿は元々、ナイル川に浮かぶフィラエ島に建てられましたが、
アスワンハイダム完成とともに完全に水没してしまうことになりました。
そこでユネスコが救済の手を差し伸べ、フィラエ島に地形の似ている
アギルキア島に神殿を移築し、現在ではこのアギルキア島をフィラエ島と呼んでいます。
アブシンベルに向かい282kmの移動開始!!
さて、イシス神殿の後は、この旅の見どころ、「アブシンベル大神殿・小神殿」の見学になります。
プライべートチャーターのコンボイで約3時間、広大なサハラ砂漠をバスでの移動です。
外国人観光客が危険地帯を通過するために、まとまって車列を組み、前後を警察の武装車で挟んで、ノンストップで一気に移動する中近東独特の移動手段です。
アスワン~アブシンベル間は、エジプト政府によってコンボイでの移動が義務づけられています。(盗賊や、隣国との小競り合いが多いため)

3時間、ノンストップだから、トイレも絶対済ませないとダメ!おなか痛くても止まってくれないから、体調には注意!
はーい。ここから武装車両とともに、サハラ砂漠一気に駆け抜けますよー。
タイミングが合わずに撮れなかったけど、砂漠ばかりの景色に、たまーに
ラクダの死体があった。骨だけになったヤツや、まだ乾燥しきってない最近のやつも…
遠くには蜃気楼。これは本当に湖とかに見えちゃうね。
ちなみに、途中でアスワンハイダムを通りますが、撮影不可です。
※何か機器を出してると、軍事的にアウトだそうです。(イヤホン含め)
なぜか焦げて剥き出しになったバス…、盗賊に襲われた????怖い!!
砂漠の中にぽつんとある、何かのアジト。

もうね、これは「北斗の拳」の200X年!か、映画「マッドマックス」の世界だよね
世界遺産⑧ アブシンベル神殿
ついに到着!世界遺産指定第1号のアブシンベル神殿に到着。
みんな大好きラムセス2世が建造した、自然の岩山を活かして作った巨大神殿!
でっかー!!大神殿と妻のネフェルタリのために作った小神殿の2つから構成されています。(別々に世界遺産)
建設は、エジプト新王国時代(3250年以上前)ですが、長い年月の間に、
人々から忘れ去られ、砂に埋もれてしまっていました。
19世紀にブルクハルトという探検家に発見され、発掘。
1960年代にアスワンハイダムの影響で水没の危機にさらされていたところ、
またユネスコの助けにより大規模な移設プロジェクトが組まれます。
5年の歳月と3000人の技術者により、元の場所から北へ64m、
西へ110mの地点に移築。
この一大事業により、アブシンベル神殿は世界中に知られるようになりました。

アスワンハイダム、結構強引な計画だったのね…
実は他にもいろいろ合わせてあるらしいですが、移築の際にずれが生じたため、再現不能。現代科学による計算よりも古代エジプトの計算の方が正確だったようアフガン
世界遺産⑨ アブシンベル小神殿
ネフェルタリとは「最も美しい女性」という意味だそう。
ラムセス2世には7人の王妃と、数十人の愛人との間に200人以上の子供が居ましたが
一番は、このネフェルタリだったそう。
神殿の中のネフェルタリの彫刻の繊細さは素晴らしかったです。
髪の毛の編み込みが丁寧に彫られていました。
最期に
エジプトに来てから、街にはいろんな動物が居ました。
ラクダ、馬、鶏、ハト、牛、ヤギ、ヒツジ、ロバ、犬、猫…まるで動物園。
アブシンベルの周辺には、おとなしいエジプト犬の親子がいました。
かわいー。
狂犬病の恐れがあるので、外国に行ったら、可愛くてもあまり
犬猫には触らないほうがいいです。本当に残念だけど。
日本には狂犬病のワクチン無いから、治療ができません。